大切なことは全部リスティング広告が教えてくれた

リスティング広告運用者からWEBメディア編集者へ。そこで学んだことを色々まとめてみるよ。

クライアントからの「依頼」の大半は「依頼」じゃないと考えるべき

久しぶりのポストです。

 

なぜそんな気になったかと言うと、

先日社会人の大先輩に飲みに連れて行ってもらったのですが、

そこでこんな話になったんです。

 

「そりゃ、ミスだってするよね、人間の仕事だもの」

 

うん、よく話す話。

特に広告運用やってた時とかそんな会話多かったです。

 

でも大事なのはここじゃない。

次の一言がこのポストを生みました。

 

 

「人に指図されたら、そりゃうまくいかないよね」

 

 

もう、ほんとそれ、それに尽きます。

どういうことか。

 

うまくまとまるか分かりませんが、書いてみます。

 

 

クライアントからの依頼をさばくだけでその日全部終わっちゃう人

 

リスティング広告が嫌になるパターンでこれはあると思います。というかウェブ広告代理店アルアルなのかも。

 

例えばデイリーレポートを送った時の返信で、数字の変化を突っ込まれ、それに対しての施策提案を求められてみたり。

 

レポートを送ってなくても、クライアントが管理画面を見て数字のことをメールで突っ込んできたり。「なる早で」という言葉を添えて。。。

 

なんなら、クライアントから作業手順まで指示されちゃう。

 

そんなサイクルにはまると、その日はその対応を優先にせざるを得ないので、本来やりたかったタスクに手を付けられず、ToDoが減らない、、、むしろ増える一方

 

ランチの時とかに、そんな人は同僚と、

 

「もうA社(クライアント)の依頼多すぎ、どれも緊急対応だし。」

 

そんな愚痴をこぼし、またデスクへ向かう。

 

そしてそんなスタンスだから、集中力も散漫になり、しかるべきステップを怠り(忘れ)、気づかぬうちに作業ミスもしちゃったりして。

 

だいたい、口に出したことは実現されます。

愚痴だってそう、吐いたら吐いた分だけ身に降りかかる。

 

でもそれって、本当に「依頼」?

ここからが本題です。

今までお話ししたこと、「クライアントからの依頼で手がいっぱいになっちゃう」ということですが、果たしてその「依頼」って本当に「依頼」なんでしょうか?

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これは自分の経験上持ち合わせている持論ではありますが、

 

クライアントからの「依頼」の大半は「依頼」じゃないです。「指摘」です。

 

 

どういうことか。

 

 

「来月この商品をリリースするので、このプロモーションの提案ください」

 

これは立派な「依頼」

 

 

では、これは?

 

「昨日の効果が悪くなっているみたいです。要因と対策をください」

 

これを「依頼」だと思う人が多い。

しかもこの手は「なる早」対応を求められるので「緊急依頼が多いクライアント」だと感じてしまう。

 

けれども、個人的にはこれは「指摘」だと思っています。

「指摘」というのは、こちらの落ち度があったり、本来予定されていなかった事態に対してされることです。

 

「指摘」が来るのはほぼほぼ自身のせい

 

なぜクライアントからこのような連絡が来るのか?

想像するにこんな感じでしょう。

 

1.クライアントは毎日前日の数字を上司や部署に報告している

2.だから午前中のうちに前日の数字を自分でもチェックしている

3.昨日の数字が悪いけど、代理店の担当者から特別な連絡はない

4.でも午後には数字を社内に報告しないといけない

5.だから代理店の担当者に連絡して聞いてみた

 

ここで注目すべきは、1と3。

1は、対峙しているクライアントが社内でどういう役務を負い、どんな業務を行っているかを把握しているかどうか、です。これを把握しているかどうかで、そのクライアントとのベターな向き合い方は変わってくるはず。頻度高く手厚くケアすべきところと、頻度よりも質を重視して濃い報告をすべきところ。これはそれぞれです。

 

そしてもっと重要なのは3。

これを言うと気負いしてしまい、精神的負担を感じる人もいるのかもしれませんが、前日の数字は世の中の誰よりも自分自身が早く把握しておく必要があります。クライアントに先に把握されるのはもってのほか。

クライアントよりも先に数字を把握して、それが問題あるかどうかをジャッジし、問題あればその旨と対策を自分からクライアントへ報告する。これができているかどうかで、信頼関係はガラリと変わりますし、何よりもタスクのコントロールの主導権を自身が持てるので仕事の仕方に大きな差が出ます。

 

タスクの主導権があれば、仕事はリズムカルで楽しい

 

ここで冒頭の先輩の一言に戻ります。

 

「人に指図されたら、そりゃうまくいかないよね」

 

これは要はタスクの主導権を相手に握られている、ということです。

相手の指図に沿っていては、自分らしい働き方や仕事の進め方もできないですし、少なからずあるプライドだって侵食されます。

 

そんな状況に至っているのはクライアントから「指摘」されているのであって、「依頼」されているわけではない。そのことに気づかない限り、タスクの主導権は相手に渡ったままなんです。

 

これは何も対クライアントの話だけでなく、対上司や同僚にだって言えることだと思います。

 

主導権が自身にあれば、今日は何をやる、いつまでにやる、というのが自分でコントロールできます。タスクを組み立てることすら楽しくなるし、テンポよくリズミカルに仕事は進んでいきます。

 

そういった波に乗るとしばらく心地いい状態が続きます。逆に波にぶつかると、一時的にグッと負荷をかけないと波に乗ることはできません。負荷というのは、例えば労働時間を無茶する、とかです。それで何とかなっちゃうこともあるので、一向に仕事の仕方が変わらない人も多いのではないでしょうか

 

それは「指摘」ではないかかどうか考える

いずれも完全に持論のため、正しいかどうかはわかりません。

でも「依頼」「指摘」をしっかり分けて考えられるかどうかは、自分のビジネスマンとしての価値をはかる上でも、目の前の仕事をスムーズに進める上でも非常に重要だと自分は考えています。

 

リスティング広告をはじめ、運用型広告は作業量が膨大です。

その作業は「依頼」由来なのか、「指摘」由来なのか。

 

「指摘」だったら改善しましょう。「指摘」かどうかを考えるには以下の問いを自らにしてみることをおすすめします。

 

 

「この仕事は本来存在したものか?」

 

 

「指摘」から生まれる仕事は本来はなくても良い仕事なんです。それをエンドを切られてやらないといけないだなんて、苦しいですよね。

 

日々運用型広告と向き合っている方々、なんか仕事がうまくいかないな、とおもっている方の明日からのヒントになれば幸いです。